不倫をした男性にとり、一番問題になるのが実は慰謝料よりも婚姻費用の問題です。
婚姻費用も養育費と同様に、夫婦双方の収入、子供の人数、年齢によって機械的に決 定されます。具体的な金額については、以下の表を参考にして下さい(養育費で記載したのと同じ相談内容) しかし、養育費との最大の違いは、養育費が子が20才になれば自動的に無くなるものであるのに対し、婚姻費用は離婚まで、つまり妻が離婚に同意するか妻が死亡するまで支払わなければならいということです。
このことにより、妻からすれば離婚を選択して数百万円の慰謝料を支払ってもらうよりも、長年婚姻費用を得ることで慰謝料以上の金銭を得るという選択肢ができることになります。
例えば、専業主婦の妻と子供二人(14歳以下)を持つ年収700万円のサラリーマンの方が不倫した 場合を例に計算してみます。 慰謝料を300万円と仮定します。 つまり、妻が離婚を選択した場合には、財産分与以外には300万円を支払えば離婚が 成立します。
これに対し、妻が離婚せず婚姻費用を貰い続ける選択をした場合には、婚姻費用が毎月約15万円ですから、10年で1800万円にもの金額になります。
もちろん、子が成人した場合 には婚姻費用の減額が可能ですが婚姻費用を貰い続ける選択をした妻は当然減額に応じませんから、調停、審判を経る必要があります。
なお、この場合、それならば元の家庭に戻ろうとしても復縁などということはあり得ません。婚姻費用を貰い続ける選択をする妻は同居をすれば婚姻費用が得られませんから、別居し続けることを希望します。 このように、不倫が発覚した場合には婚姻費用を支払い続けながら離婚も出来ないという大きなリスクがありますので、不倫の誘惑がある場合には、このことを思い出して思い留まって下さい。
財産分与とは、婚姻関係が継続していた間に夫婦が協働して形成した資産を分与することを言います。
結婚してから別居するまでの間に増えた資産を原則半分ずつに分けることになります。 結婚前の双方の財産や、夫婦の協働以外で形成した資産(親からの相続)については財産分与の対象外となります。
但し、結婚前の財産がどれだけあったかは、結婚生活が長くなると後から証明することは難しくなるので、結婚時にある程度の資産を有している場合や、相続財産が多額になる可能性がある方については、まだ 日本では珍しいですが、夫婦財産契約を締結することも考えても良いかもしれませ ん。
婚姻期間中の厚生年金・共済年金等のいわゆる「2階建て部分」の年金を,最大で半分に分割する制度です。
国民年金や,企業年金については分割されません。これは財産分与の性質を有する年金分割制度からすれば不合理なことで、手続き整備がこれから必要となると考えられ ます。
なお,分割割合については,実務上は当事者が合意をしない限りほぼ半分に分割されます。
これは,財産分与の分割割合が特殊な職業等でない限り半分とされていることからの論理的帰結です。
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